ウイルスの感染拡大や戦争などの影響により、昨今の市場経済は大きく変化を遂げています。
今後の見通しも不明確な中、不安を抱える企業は少なくありません。
大きな変化の中でも成長を続けていくためには、どのような成長戦略を取れば良いと思いますか?
実はその答えは、日々の皆様の企業活動の中にあるのです。
今回は自社の企業活動のログをヒントに、成長戦略を描いていくヒントについて記事を書きました。
現状が把握できたら、次は未来の成長戦略について考えていきます。
この際に使用するビジネスフレームワークとしてお勧めなのが、「アンゾフの事業拡大マトリクス」です。
経営戦略を検討する著名なフレームワークのひとつで、経営学者のH.I.アンゾフが提唱したものです。
以下の軸、戦略を持って思考していきます。
「アンゾフの事業拡大マトリクス」とは、複数の成長戦略を抽出しようとするものです。
市場浸透戦略とは、既存市場に既存製品・サービスを投入して、売上や市場シェアの拡大を目指そうとする戦略です。
既存製品の認知を上げたり、購買意欲を高めたりすることが大きな課題となり、戦略の主な目的になってきます。
新製品開発戦略とは、既存市場に新製品・サービスを投入して、売上を拡大しようとする戦略です。
既存市場のニーズに対応した製品・サービスを開発することや、競合と差別化を図ることができる製品・サービスを開発することが大きな課題となり、戦略の主な目的になってきます。
市場開拓戦略とは、既存製品・サービスを新市場に投入して、売上を拡大しようとする戦略です。
新市場には既存の競合がいる場合が多いため、製品の魅力のみならず、その市場にマッチングした営業力や販売ネットワークの構築が大きな課題となり、戦略の主な目的になってきます。
また、販売市場を海外に見据える場合、地理的近さや商慣習的近さというのが近道となってきます。
事業多角化戦略とは、新市場に新商品を出していく、つまり現在市場にも製品にも何も関与がない市場で売上を拡大しようとする戦略です。戦略の遂行のためには、マーケティング投資、製品・サービスの開発投資を余儀なくされます。
これは「狭義の多角化」とも言われ、非常にリスクの高い成長戦略です。とはいえ、スタートアップのほとんどは経営そのものがこの戦略を取ることになります。
市場変化が激しい時代には、「市場浸透戦略」のみに結果を求めるのは難しくなってきます。
リスクを伴うとはいえ、「事業多角化戦略」を中心に考えることが多くなると思います。
多角化には以下の4つがあります。
どの成長戦略を選ぶにせよ、重要なことは自社と自社を取り巻く顧客を正確に把握しておくことです。
日々の顧客接点やリソースの使い方を正確に把握しておくことで、外部との比較がより正確になっていきます。
もし、現在そういった記録を残したり分析したりすることが非効率に行われているようなら、成長戦略を描く上で足かせになってくるでしょう。
セールスマネジメントツールは日々の営業活動、顧客接点を正確に記録し、後に特性分析できるようにしておくことで会社の財産として機能させるツールです。
また、タレントスマートマネジメントは、最も重要な会社のリソースである人材の特性を日頃から可視化し、正確に評価していくためのツールです。
これらのツールの活用が、企業の成長戦略の描くための協力なアイテムとなっていくことでしょう。